よくあるご質問
放射率とはどのようなものですか?材質によって放射率は変わりますか?【赤外線について】
【放射率(Emissivity)】
熱放射の各法則(プランクの放射則、ヴィーンの変位則、シュテファン・ボルツマンの法則)は、
物質の持つ全放射エネルギーを100%放射した場合のものです。このようにすべての温度、すべての
波長に対して理想的な、あるいは完全な放射または吸収を行うものを黒体(こくたいblack body)といいます。
ところが、実際に遭遇するたいていの物体は黒体ではなく、同じ温度にある黒体よりも放射も吸収も
少ないものです。
黒体と物体の放射発散度(平面状の放射源から半球空間に放射された放射源の単位面積あたりの放射
束)をそれぞれ M,M’として、次式で定義されるεを物体の放射率と呼びます。
放射率εはその物体の放射(および吸収)の能率を表す尺度で、0 から黒体の値である1 の間の値をと
ります。全波長についての比率を全放射率、特定波長における比率を分光放射率といいます。
放射率は物体の材質、表面状態(酸化、汚れ等)、表面形状(粗さ、凹凸)、温度により変化する他、
波長、放射角度によっても変化します。一般に光沢のある金属面は放射率が小さく、表面が
酸化されたり汚染されると放射率が大きくなります。また、絶縁物は一般的に放射率が大きくなります。
主な物質の放射率
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