放射温度計の選定方法
測定距離 と 標的サイズ
放射温度計は、測定距離と測定できる範囲(標的サイズ)が決まっています。
正しく温度を測定するためには決まった測定距離と標的サイズで使用する必要があります。
下記「光路図」は放射温度計の測定距離と標的サイズの関係を示しています。
測定対象物、もしくは測定対象箇所よりも小さな標的サイズを選択してください。
POINT
測定箇所が平面の場合は半分以下の面積が理想です。
測定箇所が局面の場合は3分の1以下の面積が理想です。
ジャパンセンサーはカタログやスペックシートに「標準測定距離」と「標準標的サイズ」を記載していますが、それ以外の距離でも使用可能です。距離によって標的サイズは変わるので、光路図、もしくは計算で割り出すこともできます。
よくあるご質問
- 【光路図に表示されていない中間の測定距離の時の標的サイズ】
放射温度計の測定距離と標的サイズの関係はどのようになっていますか? - 垂直方向からではなく、斜め方向からでも測定は可能です。
【斜め方向からの測定について】
放射温度計は測定面の垂直方向ではなく斜め方向からでも測定できますか?
温度範囲
各シリーズごとに温度範囲を選ぶことができます。
FTKXシリーズ
FLHXシリーズ
【POINT】
測定波長が短いほど放射率を高めに設定することが可能です。
測定波長 1.95~2.6μmは、レーザの影響を受けません。
温度範囲がワイドレンジになるほど高価になります。
ヘッド形状・レンズ径
設置場所や用途によってヘッドの形状を選ぶことができます。
レンズ径が大きい方が、測定距離に対し小さな標的サイズを測定する事ができます。
FTKXシリーズ
角型φ25レンズ 角型φ15レンズ 角型φ6レンズ 丸型φ6レンズ
「ワークが極小でLED照準では合わせづらいところ」
「センサヘッドの先の空間が狭くLED光を確認できないところ」では・・・
特別仕様で「光学照準ヘッド」を選択することもできます。
ファインダタイプの照準です。測定距離にかかわらず有効で、温度測定中も測定位置確認が可能です。ただし目視で位置合わせするため測定対象物の周囲が暗いと見えません。
※特別仕様については、お問い合わせフォームよりご相談ください。
FLHXシリーズ
角型 φ15レンズ 角型φ6レンズ
照準
FTKXシリーズ・FLHXシリーズが採用している「同光軸LED照準方式」は、温度測定範囲が目で見た状態に近いため、位置合わせが簡単にできます。また、グリーンLED採用で高温で赤い部分でも位置合わせがしやすくなりました。温度測定中でもLED照準可能です。
~長距離微小点を測定には~
FTKXシリーズ
長距離微小点を測定時、照準光が暗い場合には、ファイバを温度変換器から外して、ファイバにレーザを直接入光して照準光を確認するレーザポインタ(別売)のご用意もあります。
※レーザポインタをご希望の場合は、検索、型式選択後に「お問い合わせフォーム」よりお知らせください。(レーザポインタFTGX-1 定価 35000円)
レーザポインタはFTKXシリーズのみ使用可能です。
FLHXシリーズ
500mm以上の長距離測定の場合、レーザ照準をオススメします。危険度が低いレーザクラス1を使用しています。
レーザ照準ご希望の場合は、照準の項目で選択してください。レーザ照準を選択できるのは、FLHXシリーズのみです。