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よくあるご質問

放射温度計の放射率はどのように設定をすればいいですか?【放射温度計について】

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【放射率の測定】
放射温度計を使用して温度を測定する際、かならず放射率を設定する必要があります。放射率は
温度、材質、表面状態、測定波長等によって変わるため、文献等の資料により正しい値を
探しだすことは困難です。このため、通常は下記方法によって求めます。

1.接触型温度計による方法
1)ワークを実際に測定する温度まで加熱します。測定温度範囲が広い場合はなるべく高い温度
にします。室温を測定可能な温度計の場合、ワークの温度が室温では放射率測定ができません。

2)ワークの温度を熱電対またはサーミスタ等の接触型温度計にて測定します。
この時、接触圧および接触による熱伝導により温度が低めにでることが多いので、十分注意
して測定します。

3)ワークとセンサヘッドがほぼ垂直になるように設置して、外乱の影響を少なくします。

4)温度測定と同じ要領で照準を行い、測定温度出力が今測定したワークの温度に合うように放
射率の数値を設定します。

5)この時の放射率設定値が、その温度におけるワークの放射率となります。

2.黒体塗料による方法
1)あらかじめ放射率のわかっている黒化処理用の塗料(黒体塗料;当社にて別売)をワークの
一部に測定スポットの2倍以上の面積で塗布します。
あまり厚く塗布すると黒体塗料の表面温度が低下するので、注意が必要です。

2)ワークを実際に測定する温度まで加熱します。測定温度範囲が広い場合はなるべく高い温度
にします。室温を測定可能な温度計の場合、ワークの温度が室温では放射率測定ができません。

3)つぎに温度測定と同じ要領で黒体塗料部分に照準を行い、放射率の数値設定を黒体塗料の
放射率に設定すると、放射温度計はワークの温度に相当する測定温度出力を行います。

4)黒体塗料塗布面になるべく近い、塗布していない部分に照準し、3)項の温度と同じ温度に
なるように放射率を設定します。

5)この時の放射率設定値が、その温度におけるワークの放射率となります。
接触式温度計で測定できない小さいワーク、動くワーク等で、黒体塗料を塗布できない場合は温度
の真値を求めることは困難です。ただし、生産ライン等においては製造条件を一定に保つ必要から温
度測定を行う用途が多く、再現性が得られれば良いということが多くあります。