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よくあるご質問

放射温度計で使用されるレンズについて教えてください。【光学について】

PDF:OP02010_optics_lens

【レンズ(lens)概要】

赤外線検出素子だけでも、物体からの放射エネルギーを検出できますが、測定距離が長くなると、
物体の測定範囲が大きくなってしまいます。このため、レンズにより測定範囲を小さくし
物体からの放射エネルギーを検出素子に集光させます。

レンズには次の方式があります。
1) 屈折形レンズ
光を屈折させて、集束または拡散を行います。一般的には球面と球面、または球面と平面を
両側面とする透明体です。素材としては可視光用ではガラス、プラスチックが使用されます。
赤外用ではBK、石英、CaF2、BaF2、Ge、Si 等が使われます。

凸レンズは中央がふちより厚いレンズをいい、光を集束させます。虫めがね、望遠鏡、老眼鏡等
に使用されます。凹レンズは中央がふちより薄いレンズをいい、光を拡散させます。近視眼鏡、
収差補正用等に使用されます。

2) 反射形レンズ
凸面または凹面の反射鏡を利用したレンズで、屈折形レンズのように赤外線を透過することがないため、
長波長でも使用でき大口径が容易に得られ色収差がないという利点があります。
この場合凸面鏡や凹面鏡を組み合わせた、カセグレン鏡などが利用されます。

この反射面はアルミニウムか金の蒸着膜で仕上げています。通常の鏡では、反射面はガラスの内側ですが、
赤外光がガラスで吸収されて反射されないため、ガラスの表面に蒸着してあります。
このため、蒸着膜の保護に注意しなければなりません。

3) 回折形レンズ
光の回折現象を利用して集束または拡散を行います。樹脂やガラスなどの光学材料の表面に、深さが
光の波長程度の微細なレリーフ (relief) 形状(起伏形状)を、光軸を中心とする同心円状に周期的に
形成したレリーフ型回折レンズが一般に多く用いられています。

[焦点距離]
入射光がレンズの中心軸(光軸)に平行な場合、レンズから出た光が光軸と交わる点を焦点といいます。
また、レンズと焦点の長さを焦点距離f といいます。