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よくあるご質問

ワークの加熱方法ごとの放射温度計による温度測定の注意点を教えてください。【放射温度計について】

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【加熱方式】

放射温度計による温度測定を行う場合、各種加熱方式によって注意点があります。

1. 電気加熱
[高周波誘導加熱]
5KHz~数100MHz の高周波交流電界中に被加熱物を置き、高周波(電磁波) の作用による被加
熱物自体の発熱によって昇温される方式です。高周波交流電界は赤外線そのものには影響を
与えませんが、電気回路に影響を与え誤動作が発生します。

このような場合、レンズ、ファイバは高周波の影響を受けないため、ファイバ型の温度計を使用
し電気回路を高周波の影響を受けない位置に設置することにより、測定可能となります。

実際にどの程度の影響を受けるかは、高周波の強度や設置距離等により変わりますのでデモ機による
確認が必要になります。また、電気回路に影響を受ける場合には電源ライン、センサヘッドケーブルに
フェライトコアを取付けることにより高周波を低減することができます。

高周波のパワーが強い場合や、高周波コイルの近くにセンサヘッドを設置する場合、センサヘッドや
ファイバ保護チューブの金属部分が加熱されて高温になってしまうことがあります。このような場合、
樹脂ヘッドやナイロン、テフロン保護チューブを使用します。

[マイクロ波加熱]
マイクロ波によって発生する分子内での電気双極子の回転、振動によって内部発熱させる方式で
す。これを利用した装置としては家庭用の電子レンジがその代表とされ、国内では2450MHz の周
波数が多く使用されています。

温度計への影響では、高周波誘導加熱と同様の注意が必要になります。

[抵抗加熱]
物体に通電することにより、電気抵抗による発熱を利用した方式です。直接抵抗加熱はワークに
直接通電する方式で、間接抵抗加熱はワークを発熱体によって加熱する方式です。発熱体とワークを
接触させて加熱する方式の場合、放射温度測定ではあまり問題になりません。

発熱体とワークを離す場合は、赤外線によって加熱されることになります(赤外線加熱)。発熱体
としてニクロム線、セラミック等を使用したものは、放射される赤外線の波長が比較的長い遠赤外
線加熱が多くなります。

発熱体としてハロゲンランプを使用したもの(ランプ加熱)は、近赤外線が放射されるため、
測定波長の短い放射温度計を使用するとワークの温度よりランプの温度を測定してしまうことにも
なりますので注意が必要です。

1.熱風加熱
加熱された空気で加熱する方式ですが、放射温度計による測温にはあまり影響しません。
蒸気による加熱の場合は、蒸気による赤外線の吸収があり温度指示値が低下します。

2. 燃焼加熱
炎による直接加熱の場合は、輝炎からの放射、吸収があるため測定波長に注意する必要があります。